1.カオラック旅行記(2003年4月)


プーケットに住んでいると、日常で海を見ることは当たり前なんです
が、何だか急に、いつもと違う海を見たい気分に襲われた。

プーケットは観光島だから、【ビーチ=商売の場所】という図式があ
って案外、ボケーッと海を見るためだけに、ビーチに行ってはみても、
ビーチチェアーは有料だし、座ってれば「マッサージ?」だの「ドリ
ンク?」だの物売りは来るし、「オネーサン、一人?」なんて流暢な
日本語で話し掛けてくる、ビーチボーイさんもいらっしゃる。

ナイハーンやナイトーンやレムカーなどに行けば、静かなところもあ
るけれど、もっと素朴で、もっと海のキレイなビーチに行きたいよぅ!
・・・と唸っていたら、友人が

「じゃあ、カオラックに行けば? 海も滝も国立公園もあるよ。」

との提案。カオラック・・・去年のマガジンで取り上げたキリだし、
ホテルは見たけど、滝や国立公園は見てなかったな。

ということで、商談(?)成立。
午後自家用車で、カオラックに出発。

覚えておられますでしょうか? カオラックとは、プーケットを北上
し、本土と島を結ぶサラシン橋を渡った、パンガー県にある、最近欧
米人の間で、注目のビーチリゾートということを。去年行った時には、
カオラックの町自体が急速に発展を遂げている最中で、道路の両側は
ほとんどがテナントビルやら、レストランやら、ホテル、バンガロー
やらを建設中で、一体このビーチは、どうなってしまうのだろう??
と心配しておりましたが、現在は工事のほうも相変わらずやっている
ものの、大分落ち着き、「何も無い素朴なビーチ」から、「静かにく
つろげる大人のビーチリゾート」に変貌を遂げておりました。素朴さ
と、どことなく欧米人カップルが似合うような、静けさをたたえたビ
ーチになっており、ちょっと嬉しかったです。(パトンやパタヤみた
いになっちゃったら、どうしようかと思ってました・・・)

やっぱり何もないよりは、程ほどに何かあったほうがいいですよね。
以前、カオラックは町でも夜は真っ暗で、電灯の明かりがポツンポツ
ン。外のレストランに行くにも、車も走ってないし・・・と、不便だ
ったのが、今やお店やレストランの明かりで、夜でもぶらぶら散歩し
ながら歩けるようになり、とーっても便利になりましたよ。

前回は、ホテル巡りを中心にしたので、今回は観光を中心に回って
みました。By自家用車で一人旅〜。

他県なんていうと、遠いイメージがありますが、実際は1時間ちょっ
とも車を走らせればパンガー県に入ってしまいます。サラシン橋を
渡ると、ご存知「プーチャカチャン」という、蟹が茹でた姿で売ら
れています。名前は蟹だけど、見た目は海老のようなこのシロモノ、
甲羅がでっかくて怖い・・・パンガー名物のようです。

さて、KOKLOYに入ると、まずはアレよアレ…。前回スラタニ
に行った時、自分の中では大ヒットを飛ばしました「とうもろこし
ミルク」。GS内にある、コーヒースタンドで常時販売しているの
で、ここでしばし休憩。15Bのよく冷えたミルクでリフレッシュ。
これ、本当に甘くておいしい。プーケットではあまり見かけないの
が残念です。ヤクルトのように毎朝家に配達してくれたらいいなぁ。

再び車を走らせ、目指す場所は2箇所の国立公園。カオラックのイン
フォメーション調達も兼ねて、最初に寄ったのはタイムアンにある
KHAO LAMPEE HAAD THAIMUANG MARINE NATIONAL PARK というところ。
ビーチ沿いにあり、園内には、キャンプ場、バンガロー
(一泊300バーツで宿泊も可!)、レストラン、海亀のインフォ
メーションと保護をしている場所がありました。
入場料はタイ人20バーツ、外国人200バーツ(ま、まただ〜!)。
しかし、友人から「【レストランで食事する】と言えば、入場料と
られないよ!」という、耳よりアドバイスを貰っていたので、まん
ま言うと、簡単に入れてくれました。

ここで見ておかなければならないのは、何と言っても海亀。小さい
施設ですが、傷ついた海亀を保護したり、稚魚(稚亀?)を育てた
りして、海に返すお手伝いをしています。ここは、毎年3月に、海
亀の産卵と、稚亀(・・・笑)を海に放すお祭りをしているという
ことで、その写真なども展示されておりました。海亀は1年に3回ー
5回ほどやってきて、産卵をするようで、興味がある方は、海亀産
卵をテントに泊まって見学することもできるようで、連絡先などが
記載してありました。海亀にも5種類ぐらいあって、珍しい
Leatheback Turtle なども、ここに来るというお話を聞きました。


インフォメーションで地図をもらい、もうひとつの国立公園へ。
車で30分程いくと、そこはカオラック。いくつかのホテルを通り
過ぎると、ナショナルパーク入り口に到着。「食事をしに〜。」と
例の手で、ここもまた無事通過。ここは丘のてっぺんが入り口にな
っており、絶壁状に降りていくと海に出られるという、散歩コース
になっています。木もたくさんあるので、日中でも涼しくお散歩が
できます。ジュースでも飲もうと、レストランに行ってみたら、こ
こが、海にせり出すように崖状に建っているから、高級リゾートホ
テルのレストランに負けず劣らずの、絶景!



カオラックの長いビーチが右手に一望でき、海もどどーーーん。
やったー。いつもと違う海を堪能するには、もってこいの場所だぁ。
せっかくなので、お食事もしました。一品50Bぐらいからで、お
値段もそれほど高くなかったです。トムヤムクン、青菜の炒め物と
御飯とジュースで150バーツ。外国人よりタイ人の家族連れの姿
が多かったです。

食後は、せっかくなので、遊歩道を歩いて海へ。珍しい木が植樹さ
れているのか、近くのタイ人は「おー!」とか「わー!」とか言い
ながら木を観察。とっても高価な木ということだけは、会話の端か
らわかりました。遊歩道をずんずん下っていくと、だんだん波の音
が大きくなっていって、足場も段々悪くなって岩場に続きます。
その岩場には、波がザーンと打ちつける・・・岸壁の母!(古っ)

うおー!うおーー!うおーーーー!!
これぞ、私の求めていた海だぁーーー!!



と、一人日本語で、海に向かって語りかける、危ないさくらこ。
いやー、マジすごいです。海はきれいで澄んでいるし、大きな岩が
重なっているので、いい腰掛になる。しばらくそこにいて、ぼーっ
と海を見ていました。タイ人の家族がシュノーケルする姿や、ゴザ
を広げてキャンプする人も。いいなー。いいなー。平和だなー。
結局その場所が大のお気に入りになってしまい、随分長い間腰掛け
ていました。あー、スケッチブックでも持ってくるべきでした。

本当は滝も見たいと思っていたのですが(インフォメーションによ
れば、このエリアだけでも、3つのきれいな滝があるらしかった)
、ここで思いっきり時間のロスをしたため、夕暮れになり、どうし
ても見たかった場所、渓谷へ急いで行きました。ここはKIENKO滝の
ふもとにある場所で、バンブーラフティングができるという噂。
バンブーラフティングとは、竹を繋げて作った「いかだ」のことで
すね。

WATERFALLの看板を道路脇に見てから、でこぼこみちを奥
へ奥へと入っていきます。熊や虎が出てきそうな風景になってきて
ついでに夕方にかかってきたから、だんだん寂しい気分に。そして
道端に、いかだがたくさん積み上げてある場所に出ました。看板に
は「バンブーラフティング」。やったー!到着!!

・・・が、そこにはひとっこ一人いなかった・・・。

そこで一句。

夕暮れや 早々閉店 いかだ遊戯。(字余り)

ううう、せっかくなので、写真だけ撮ったけど、いかだに乗りたか
った・・・行かれる方は、早めの時間にどうぞ。ところでこの渓谷
もすっごくキレイでした。いかだに乗って景色をみれたらさぞ…。
くー、今度はいかだ乗りに絶対来ようと、心に誓って、またでこぼ
こ道を帰りました。


次に来る時は、いかだ下りをしたあと、温泉ホテル(前にマガジン
で書いた、ホットスプリングビーチホテル)で温泉&スパ三昧をし
よう・・・そして、とうもろこしミルクも忘れずに。
なんだか最近ハマりそうな、パンガー県の散策なのでした。レンタ
カーや車がある方は、是非是非アドベンチャーしてみて欲しいな♪

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■ プーケットからカオラックへのアクセス ■

1.レンタカーでGO 
町中のレンタルカーを借りてプーケットから1時間、余裕で日帰りできます。

2.長距離バスでGO
プーケットタウンの長距離バスステーションより、毎日バスが出ています。

3.乗合バスでGO
旅行会社などでは、VAN乗合でカオラックまで行くバスを紹介してくれます。

4.タクシーでGO
こちらは、自分で交渉してドーゾ。


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