● タイの銀行について
タイの銀行へ日本人が口座を開設する場合ですが、開設時のワークパーミット要否については、既に投稿されていること以上は、分りません。それ以外について、一応、知っている範囲で、
○ 全般的に
プーには、主要銀行の支店が複数あり、アクセスに不便はありません。また、各銀行ともオンライン・ネットワークを構築しており、ATMも含めて一通りは使える状態だと思います。最近は、多くの銀行でインターネット・バンキングも行っています。
○ 為替変動のリスクに注意
タイバーツは、ここ10年位の長い目で見ると、全体的に円に対して下落傾向です。数年前に4.5円/バーツだったのが、去年の最安時で2.6円程度、今は少し戻して2.9円程度です。日本も不景気で、円も少し下がっていますが、タイ経済にも問題があります。今後も、バーツが下がれば、差損を被るおそれがあります。(逆に差益がでる期待も持てますが、どーでしょー?。一種の博打になりますね)
○ 口座の強制閉鎖に注意
タイでは、銀行によって、例えば500バーツ以下で一年以上口座を放置すると、事前の通告無しに口座を強制的に閉鎖し、残額を没収する場合があります(身近なタイ人の実例あり)。口座開設時に、条件を要確認です。
○ 各銀行の公式サイト
どの銀行にするのか難しいですが、先ずは口座を開ける事が第一です。それ以外には、他の方もお書きになっていたように、インターネット・バンキングが利用可能だと便利です。また、日本に支店があると、なにかと便利です。これは、各銀行の公式サイトで確認できます。各銀行の公式サイトは、Yahooの下記カテゴリからたどれます例えば、Bangkok bankには日本支店があり、ネットも利用可能です。(これは例として紹介しているだけで、この銀行を推薦しているわけではありません。他にも、該当する銀行があると思います)
○ 本当に大切なのは、
各銀行の経営状態です。要するに、破綻のおそれが無いかどうか。でも、これは、非常に難しいです。各銀行の公式サイトの経営データを見ても、??。ムーディーズの格付けは、参考になるかもしれません。タイの銀行が破綻した場合、日本のような預金保護が受けられないおそれがあるという点、要注意です。(保険や保護が好きな日本でさえ、ペイオフとかありますし)
● (本当は専門外だけど)タイの銀行の格付け
一応、銀行の信頼度を計る指標として格付けがありますが、これも特定の業者がその業者の評価基準で行っているもので、絶対的なものではありません。でも、それなりの意味はあります。ムーディーズは、かなり有名ですね。ムーディーズの日本語のサイトはこちらで、日本の銀行等の格付け+解説があります。
http://www.moodys.co.jp/
本社の英語サイトは、こちらです。
http://www.moodys.com/
そして、日本も含む世界中の主要銀行の10月版の格付けがここにpdfファイルで公開されています。
http://www.moodys.com/moodys/cust/RatingAction/bl_rList.asp?busLineId=6
(11月以降は、pdf掲載ページのアドレスが変わるかもしれません。この場合、http://www.moodys.com/ からメニューを辿ってください)
さて、タイですが、これの53ページに評価が纏めてあります。タイの中で相対的に評価が高いのは、
Bangkok Bank, Bank of Asia, Stand. Chartered
Nakormthon Bank,
Thai Farmers Bankですが、いづれも同じ
LT Bank Deposit Ba1 (ちなみに、Citibank 米国本店は Aa1)
Financial Strength D (ちなみに、Citibank 米国本店は A-)
この他の評価項目もありで、A ランクというわけではありません。他の銀行は、ほんの僅かだけですが、低い評価になっています。
もちろん、評価は
良い← A > B > C > D > E →悪い
です。格付け評価記号についての詳細は、下記をご覧ください。
http://www.moodys.com/cust/ratingdefinitions/rdef.asp
格付けは絶対なものではなく、変動する事もご理解の上、参考にしてください。
なお Bangkok Bank は、タイでは最大とか言われている古くからある銀行で、実際、身近なタイ人でも利用者は多いでし、日本にも支店を設けています。ただ、大企業病に陥っているというか、ストレートな言い方をすると、中堅行員の一部ですが、すんごく対応が悪い奴がいて、私個人はあんまし良い印象を持っていません。窓口の下っ端行員は、まあ普通です。使えないと言うことはありません。
Bank of Asia は、体質が新しく、先駆的なサービスを展開しているというイメージ(外から見たイメージですが)があります。
http://www.moodys.com/moodys/cust/RatingAction/bl_rList.asp?busLineId=6
● 現金、TC、日本の口座、タイの口座、どれを使おうか?
この連載(?)、前回までは客観的な情報をベースに(??)に若干の個人的感想
を加えて記述しましたが、今回からは、ほとんどが個人的な考えです。
◎ やっぱ、現金のみは安全じゃないです。
タイでは、やっぱ盗難も多いです。日本でも盗難はありますが、それより多いと思います。
◎ 日本在住者の旅行でしたら、現金+TCだけでもOK。カードもあれば万全です。
現金は、少なめに。TCは、発行手数料が掛かる場合もあるようですが、盗難、紛失の場合に再発行もされますので、これを利用した方が安全だと思います。
発行手数料を考えても、TCは、そんなに不利にはなりません。タイでしたら、円建てのTCで十分だと思います。ドル建てにすると、ドルへの両替手数料も掛かるので、その分損するだけです。
カード(日本の銀行かCitibankのカードで、タイの銀行のATMでバーツを引き出せるもの。あるいはクレジット・カード)があれば万全です。このカードがあれば、普通の旅行者の場合、タイの銀行に口座を開設する必要性は乏しいと思います。
ATMでバーツ引き落としの場合、日本円現金をタイの銀行窓口で両替するのに比べて不利(利用手数料、適用レート)になります。
クレジット・カードのショッピングでは、5%とかの利用手数料を加算する店もあります。この加算がない所では、クレジット・カードは便利で、比較的有利ですね。
詳細の数字は個別にご確認頂きたいのですが、これらの条件をご理解の上、あるいは万一のケース(事故、病気等での急で大量な出費)に備えの携行、として位置付けても良いのかもしれません。
タイとのしがらみで、タイに定期的に送金する必要が生じたような場合、タイの銀行口座で、インターネット・バンキングが利用できるものが便利だと思います。この場合には、最初にある程度まとまった金額を入れておく必要がありますが、それさえできれば、インターネットは便利で、比較的有利です。
なお、例えば Bangkok Bank 東京支店へ日本円現金を持ち込み、タイ国内の同行支店へのバーツ送金を行うことは可能ですが、一回の送金に付き約2500円以上の送金手数料(送金金額等により異なる)が掛かるので、定期送金には不利です。これも、一回まとまった金額を自分名義のタイの口座に入れ、そこからインターネットを使うのが良いような気がします。
日本の銀行やCitibankから、日本に支店が無いタイの銀行の、タイ国内支店の口座へのバーツ送金が可能な場合もありますが、この場合、日本の銀行またはCitibank、タイ側の銀行の両者で手数料を取られるので、とってもとってもとっても不利です。まあ、まとめて一回だけ、という利用ですね、これも。
● 長くタイに住むつもりなら、タイの口座が必要かな
当初は、日本の銀行の口座と、タイの口座の両方を持つことになると思います。
日本の銀行については、やはりタイからネットでアクセス可能で、(手数料等は掛かるにせよ)タイのATMで現金を引き出せる事が必要だと思いますし、日本の主要銀行では、もうこれに対応できているようです。
(やや高額な手数料等は掛かるにせよ)タイからネットでアクセスして、日本の口座からタイの口座宛ての送金を組めると(大金の移動はATMでは面倒なので)もっと良いのですが、これはまだ難しい所もあるようです。Citibankの場合、事前に書類を提出して外国の口座を登録しておけば、ネットでの外国送金が可能です。
なお、ビザの為の貯金残高証明書について、もしかして日本の銀行のバンコク支店の口座では、タイの役所で受け付けてもらえないかもしれません。これは未確認なので、関連する方は、ご自身でご確認ください。在東京タイ国大使館では、日本語での問い合わせに対応しています。
いづれにせよ、大企業の日本本社採用の方のタイ駐在というケースでなければ、日本の銀行のバンコク支店に口座を開設する必要性は乏しいと思います。個人旅行者や個人的移住者の場合、窓口で何らかのサービスを利用する事は有り得ます。
私個人としては、特にお若い方は、全財産を一気にタイへ送金する事はリスキーだと思います。理由はいくつかあるんですが、
◎ また日本へ戻る事も有り得る。本当にタイへ定住できるかどうか、自分自身
で納得が行くようになるには時間がかかる。(お金を日本へ送り返す事も出
来るでしょうが、、、、手数料も掛かりますし、、、、)
◎ バーツの相場と国際的信頼性、タイの銀行の信頼性とサービス内容について、
自分なりに納得が行くようになるなるには時間がかかる。
という事が大きいです。当面、ビザのために必要な金額+生活を開始するための最低限の移送に留め、他は日本の銀行へ残しておいた方が良いような気がします。
● 予想されるリスクと対応策案
一応、今までのまとめの意味も込めて箇条書きにすると、タイの銀行へ口座を開設するのが難しい場合も有ること、一年間500バーツ以下で口座強制閉鎖も有り得ることに加え、リスクとして、
◎ 日本の銀行には、経営状態の良い所もあるが、悪い所も有る。
→ 格付けを見て、経営状態の良い所を選ぶ。
◎ 日本でペイオフ(預金保護の対象が1000万円までに)が実施されるかな
→ 日本の一つの銀行への預金を、1000万円以下に押さえる。
◎ 日本へ進出した外国の銀行は、円預金、外貨貯金、投資信託等の全部(?)
または一部(?)が日本の預金保護の対象外
→ 詳細について、口座開設時に良く確認を。
格付けをみて経営状態の良い所を選び、格付けが下がるようだったら、
良い日本銀行へお金を移す。
◎ 日本へ進出した外国の銀行は、サービス内容、手数料等を変える事が多い
場合によっては、日本からの撤退も有り得る
→ 公式HP等を定期的にチェックし、場合によっては解約を。
◎ タイの銀行には、日本の預金保護のような制度は無いだろうね(?詳細未確認)
全体的に、タイの銀行の Financial strength が弱めとの評価も出ている
→ 格付けをみて相対的に経営状態の良い所を選び、格付けが下がるよう
だったら、お金を引き出す。
また、ニュース(タイの現地日本語新聞もあり)をチェックする。
◎ タイバーツが、外貨に対して変動する
→ 為替差損を被る恐れがあるので、当初はタイへの送金を最低限にして、
為替相場のことが分ってきたら、それに応じて送金、両替等を行う。
(上手くやれば為替差益が出ますが、やっぱ博打ですよ)
◎ 日本はデフレ傾向だが、タイはインフレ傾向である
→ 当初はタイへの送金を最低限にして、タイの物価のことが分ってきた
ら、それに応じて対策を。
(外貨貯金とか、タイ人同様にゴールドを買うとかが有るのかもしれ
ませんが、そこまで私は書けません)
とか思い浮かびますが、他にもあるかもしれません。
日本の実質的ゼロ金利と違い、タイの銀行では利子が付きますが、上記のリスクをも考えると、単純にタイの銀行が良いと言えるわけではありません。
一長一短、というところでしょうか。
なお、タイのATMや電信送金(日本からタイの口座への送金、プーケット〜チェンマイとかのタイ国内での送金)について、ここ2年半の数十回の個人的経験の範囲では、まだエラー(問題)を経験した事はありません。タイも、それなりの水準に達しています。ただ、たまにエラー(例えば、ATMから出てきたお札が1枚足りないとか。これも悪意のある誤魔化しではなく、機械の作動不良でしょうが、、、)が報告されています。
100分の1以下(あるいは、もっともっと低い)の確率でしょうが、エラーも有り得るので、現金は必ずその場で確認し、レシートを大切に保管を。
タイは、保護の行き届いた日本とは違います。一定の注意は欠かせません。
でも、それを怠らなければ、タイの銀行も有効に使えます。
(とか書いている私も、いろいろ、どじ踏んだ事は何度かありますが・・・)
===とりあえず、連載(?)はこれにて終了==============
今後も投稿を続けると思いますが、これはとりあえず終わります。
なお、半分は私個人の考えですし、異論もある事と思います。最終的には、自
己判断、自己責任で。特定の銀行名も出しましたが、特定の銀行を推薦する意
図は、毛頭ありません。